和宗総本山 四天王寺(大阪市天王寺区)が5月11日、約100年ぶりとなる伝統行事「結縁綱(けちえんづな)」の復活に向けてプロジェクトを立ち上げた。
四天王寺境内に総長350メートルを超える五色の結縁綱を張り巡らせる計画
聖徳太子が創建したと伝えられている同寺。「結縁綱」は、10月18日から行われる「聖徳太子1400年御聖忌記念事業」の一環。聖霊院太子殿のご本尊「聖徳太子像」の御手(みて)に結ぶ五色の綱を、結縁柱で中継し五重塔、金堂、講堂、六時堂へとつなぎ、その綱・柱に触れることで参拝者が聖徳太子と実際に手を結ぶことでご縁を結ぶ行事で、1921(大正10)年の聖徳太子1300年御聖忌の時にも行われたという。
同日、開催費用を募るクラウドファンディングを始めた。アド近鉄(天王寺区)による「近鉄沿線を応援する」をコンセプトにしたクラウドファンディングサービス「エールレール」で実施する。
同寺の瀧藤康教さんは「伝統的な聖徳太子御聖忌の在り方をつなぐ事業にわれわれだけがするのではなく、聖徳太子を今なおあつく信仰されている方々や聖徳太子や四天王寺に関心を持っていただけるご縁として、現在のクラウドファンディングという新しい在り方を通して皆さま方と一緒につながり、過去・現在・未来へと結ばれる永代に渡る歴史の一員となっていただきたい。また、令和の四天王寺にその姿をよみがえらせたいという気持ちを一緒にご参加・ご支援いただければ」と期待を寄せる。
クラウドファンディングでは、結縁綱(きり箱入り)引き換えハガキなどの返礼品を用意する。目標金額は500万円。終了予定日は8月8日。