四天王寺(大阪市天王寺区)で節分の日の2月3日、天王寺蕪(かぶら)の干し蕪が入った「天王寺かぶら汁」が有料で振る舞われた。
天王寺蕪は江戸時代から明治末期に栽培され、同区など一帯は蕪畑が広がっていたという。長い間栽培されていなかったが、郷土名物を復活させようとする動きが高まり1995(平成7)年に復活した。現在は大阪府による「なにわの伝統野菜」にも指定されている。節分の日に干し蕪が入ったみそ汁と麦飯を食べるのは、無病息災・厄よけ開運を祈る古くからの習わしで、同寺では2015(平成27)年に「天王寺蕪の会」などの呼び掛けで復活した。
天王寺蕪の会事務局長の難波りんごさんは「地元の人に昔ながらの良いものを知っていただければ」と期待を寄せる。