天王寺区が8月ごろから、区内在住・在学の中学生を対象に英語の即興型ディベート(討論)スクールを開く。区役所で5月17日、公開模擬授業などを行った。
同区が中学生を対象にディベートを通じて英語のコミュニケーション能力を強化し、留学生と交流して外国の文化についても理解・尊重する人材を育てることを目的に企画した。4月から募集している委託事業者が6月に決定。8月から半年間に月2回程度、中学生を対象にした授業を実施する(7月に募集)。定員は30人程度。授業のほか、オンラインによる講師・受講者間で練習やメールでの指導なども。併せて、中高生が留学生と交流する「国際交流カフェ」も月1回程度開く。本年度末に成果報告も兼ねた競技ディベート大会を開く。実施時期などは全て予定。
当日は区民ら約50人が見学する中、中学生6人が肯定チームと否定チームに分かれて、「宿題を廃止すべきである」をテーマに英語でディベートが行われた。来場者の挙手でどちらのチームが優れているか勝敗も決めた。大阪府立大学の中川智皓助教授が解説や指導を行った。学習で使うタブレット端末のiPadをソフトバンクモバイルが無償提供することで授与式も開かれた。
水谷翔太区長は冒頭のあいさつで、「日本の英語教育は読み書きに偏っている。コミュケーションとしての英語を鍛えていく取り組みが進められているが、まだ不十分。グローバルに活躍できる人材を育てていこうしたとき、自分の強い思いを事細かに英語で説明して理解してもらう力を鍛えないといけない。この天王寺区、大阪から答えを出す思いでディベートスクールを始める」と意気込みを語った。