天王寺動物園(大阪市天王寺区茶臼山町)で「敬老の日」の9月17日、長寿動物のアジアゾウ、ボルネオオランウータンに、それぞれの好物が贈られた。敬老の精神と動物愛護の精神を広く浸透させるのが目的で行う行事で、今回が23回目。
アジアゾウの春子(推定64歳、雌)は1950(昭和25)年、タイから来園。同園での飼育年数は62年5カ月に及ぶ。日本の動物園の中では1カ所で飼育されるアジアゾウの飼育年数の最長記録を持つほか、国内では2番目に長生きしている。
当日は、多くの見物客が見守る中、春子に好物のスイカが飼育スタッフから贈られた。スタッフからは「春子は右目が高齢による白内障でほとんど見えていないが、左目も悪くなっている傾向で、さらに足も弱っている」などの説明も行い、「春子はすでに平均寿命を超えている。(同園が)100周年を迎える2015年にも同じように祝えたら」とも。
併せて、ボルネオオランウータンの「サツキ」(推定42歳、雌)と「ミミ」(推定年齢43歳、雄)にも好物のブドウなどが贈られた。