天王寺動物園(大阪市天王寺区)で6月21日、近畿日本鉄道が寄贈して今年3月にグランドオープンした日本一の超高層ビル「あべのハルカス」(阿倍野区)から命名したアミメキリン「ハルカス」(雌、1歳)を披露した。
同園では2012年にキリンが不在となってから昨年4月、姫路セントラルパークから「幸弥」(=こうや、雄、2歳)を借り受け、国内でも飼育されている頭数が減少していることから繁殖を目的に雌を迎え入れようと協力企業を探していた。近畿日本鉄道が阿倍野・天王寺エリアの活性化を目的に各施設との連携を深めており、キリンをアメリカの動物ファームから購入して寄贈することとなった。
当日はキリン舎前でセレモニーが開かれた後に一般公開され、キリンをひと目見ようとした来園者で長蛇の列ができた。ハルカスは奥で走り回るなど興奮している様子が見られた。
飼育スタッフは「当面は屋内で展示し、(幸弥やシマウマなどがいる)サバンナゾーンに出れるよう訓練する」と話した。近畿日本鉄道の赤坂秀則専務は「近鉄は古くから阿倍野・天王寺地区と関わりを持っている。来年100周年を迎える天王寺動物園とも共存してきた。あべのハルカスを建てたのは、このエリアが一層発展するきっかけになればと考えた。ハルカスが発展に貢献して、幸弥との間に2世ができれば」と期待を寄せる。