あべのハルカス近鉄本店(大阪市阿倍野区)が6月13日、近鉄百貨店阿倍野本店から名称変更して日本一の超高層ビル「あべのハルカス」タワー館に一部先行オープンしてから1周年を迎えた。
同店は地上高さ300メートルのタワー館(地下2階~14階部分)と、これまで本店として営業してきたウイング館(地下2階~9階部分)で構成。タワー館がオープンしてから、ウイング館を順次改装。2月22日に全面開業して営業面積が約10万平方メートルの日本最大の百貨店となった。同ビルがグランドオープンした3月7日から5月31日(86日間)の来店客数は約974万人。2月、10代後半~20代後半の女性をターゲットにした105店で構成する専門店街「solaha」をオープンするなど、これまで百貨店が弱かった層も誘引している。
買い物以外にも利用してもらえる時間消費型ストア化も目指し、約300人収容のホール「近鉄アート館」が劇場として復活。ウイング館屋上に百貨店業界初の貸し菜園、子どもの遊具施設を設置。市民活動団体に安価で貸し出す街ステーションも8カ所設け、さまざまなプログラムを展開する「縁活」の取り組みも行っている。
広報担当者は「5月末までの約1年間の来店客数が約3000万人で前年と比べると約1.9倍、売り上げが約40%増。幅広い年代層が来店している」と話す。