あべのハルカス近鉄本店の「縁活」、1年の活動を振り返る

あべのハルカス25階の会議室で「縁活フォーラム2014」

あべのハルカス25階の会議室で「縁活フォーラム2014」

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 あべのハルカス(大阪市阿倍野区)25階会議室で6月11日、同ビルの百貨店「あべのハルカス近鉄本店」でさまざまなプログラムを展開する「縁活」の1年間の活動を振り返る「縁活フォーラム2014」が開かれた。

studio-L代表の山崎亮さん

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 縁活はコミュニティーデザインなどを手掛けるstudio-L(吹田市)が監修。昨年6月に同店が一部先行オープンする前から、養成講座を開くなどして準備した。同店8カ所の街ステーションを市民活動団体に安価で貸し出し、ワークショップ、パフォーマンス、相談会などさまざまなプログラムを展開し、これまで約250団体が参加。約150人が登録しているボランティアチーム「CSR」が活動をサポートしている。CSRは「コンシェルジュ」「サポーター」「レポーター」で構成。昭和町駅周辺で4月29日に開かれた地域イベント「どっぷり昭和町」に参加するなど、活動は店内だけにとどまらない広がりを見せている。

 同店は営業面積約10万平方メートルで百貨店では日本最大の規模。買い物以外でも利用してもらえる施設を目指す新しい百貨店モデルを掲げ、街ステーションは地域のミュニティー拠点ゾーンとして位置付けている。

 当日は約200人が出席。約半数が参加団体・ボランティアで、残りは参加を検討してると見られる一般の人だった。studio-L代表の山崎亮さんやCSRチームから4人が登壇したトークセッションなどが開かれ、参加した動機や参加して良かったことなどを語った。出席者には1年の活動をまとめた冊子も配られた。

 縁活事務局の豕瀬利之さんは「縁活は百貨店の集客に利用しているだけではと時々聞かれるが違う。百貨店と団体のお互いがメリットがあるようにやっていこうと取り組んでいる。今では週末は取り合いになっているが、昨年の秋まではプログラムが少なくて困っていた」と話し、CSRが行った正月の餅つき、3月のグランドオープンに合わせて街ステーションに花飾りを施したことなどを報告。「これからは百貨店の中だけでなく、阿部野・天王寺エリアと一緒に良くなっていきたい。そのためにはボランティアの助けが必要」とも。

 山崎さんは「近鉄百貨店が民間企業としてもうけるだけでなく、地域にとって無くてはならない百貨店にしたいという話があり、親しまれる百貨店になり、皆さんが継続的に通ってもらえる存在になることが大事というビジョンを掲げていた。周辺の施設とも連携して阿部野エリアを良くしていくことが大事。参加することで人生を豊かにするつながりを作れる」と話した。「これからは新しい活動に取り組む活動が課題。団体間や売り場とのコラボレーションはまだやってないのでできれば。百貨店は新しい取り組みなので最初は慣れない部分があったが、売り場の人にも理解してもらえるようになってきた」とも。

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