大阪唯一の路面電車「阪堺電気軌道(阪堺電車)」上町線の天王寺駅前~阿倍野間が12月3日、関西初の芝生軌道となる新線に切り替わる。11月23日、移設記念事業の見学会が行われた。
軌道移設工事は、都市計画道路長柄堺線(阿倍野筋)拡幅整備に伴うもの。天王寺駅前停留所~阿倍野間停留所間の約500メートルを新線に切り替え、軌道敷(一部除く)が景観や環境に配慮した芝生軌道となる。新調した天王寺駅停留所には新しく地下通路階と停留所ホーム階・阿倍野歩道橋を結ぶエレベーターも設置する。阿倍野停留所の上りホームにはスロープを設置してバリアフリーに対応する。
当日は、芝生軌道となった新線や新しい天王寺駅前停留所を午前は地元商店会や商業施設などで構成する「あべの筋魅力づくり協議会」のメンバーら約20人、午後からは阿倍野区が募集した一般参加者約80人が、それぞれ見学した。
あべの筋魅力づくり協議会の乾篤弘会長は「念願の芝生軌道。大阪の自慢になる。想像以上の出来栄え」と話す。
軌道移設は12月3日初発より(予定)。同日から天王寺駅前停留所地下通路の経路を変更する。阿倍野停留所(下りホーム 我孫子道・浜寺駅前方面行き)、天王寺駅前停留所の地下通路(既存通路のリニューアル)については引き続き工事を進め、2017年度中の供用を予定する。