天王寺動物園(大阪市天王寺区)で昨年11月25日に誕生したホッキョクグマの赤ちゃん「モモ」(雌)が生後半年を迎えた。
ゴーゴ(雄、10歳)とバフィン(雌、23歳)の間に誕生したモモは3月10日から一般公開を始めた。現在はバフィンと共に展示。放飼場を走り回ったりプールに飛び込むなどの元気な姿が見られ、多くの見物客が訪れる人気者になっている。
国内の動物園では生後半年を迎えると成育したと見なされるといい、モモは日本の頭数に含まれた。ホッキョクグマは出産後の育児が難しく、一昨年までの間に国内の動物園で出産した167頭のうち、27頭しか成育していないという。
バフィンは2011年3月、浜松市動物園から繁殖目的で動物を貸し借りするブリーディングローンで来園。当初はゴーゴが幼くて繁殖は不安視されたが、2013年3月に初めて交尾したことが確認されて赤ちゃん誕生が期待されていた。モモが成育したことでバフィンが国内最高齢での繁殖成功例になった。
飼育スタッフは「モモの性格はおてんばで活発。出産してからはバフィンに委ねる部分が多いので、出産前の準備はとても気をつけた。餌も食べるようになったので順調にきている。足腰も強くなった」と話し、「親子のこのような姿は限られた時間しか見れないので見に来てほしい」と呼び掛ける。