大阪唯一の路面電車を運行している阪堺電気軌道(阪堺電車)が来春、低床式車両「堺トラム」の3編成目となる車両「青(せい)らん」の営業運転を始める予定。
「青らん」は、海で発展してきた堺市をイメージする色、市旗の色、浜寺の海水浴場をイメージする色から側面上部に青色を使う。呼称は公募で集まった応募総数731件から選ばれた。
「堺トラム」は、既存車両に比べ30~40センチ低い低床式で、段差が約5センチの車いすやベビーカーでも乗降しやすい仕様になっている。定員は76人。席数は27席。同車両の導入に当たっては、堺市(堺市公共交通活性化促進基金の寄付含む)が3分2、国が残り3分の1の割合で負担した。同市の支援策による車両導入は3編成を予定。
昨年8月、浜寺駅前から我孫子道間のほぼ堺市内で1編成目「茶ちゃ」が営業運転を始めた。2編成目「紫おん」を導入した3月1日、同日から天王寺駅前まで毎日運行するようになった。現在は、天王寺駅前~浜寺駅前間を、平日=上下計20便、土曜・休日=上下計17便を運行(一部我孫子道発着、点検などで代替車両の場合あり)している。