天王寺動物園(大阪市天王寺区)で7月21日、同園とタカラベルモント(中央区)が「毛のヒミツが教えてくれる ホッキョクグマはなぜ北極に住める?」と題した親子向けセミナーを開いた。
同セミナーは「寒さに適応したホッキョクグマの『毛』の秘密を知ってもらい、身近にある毛をきっかけに、近い将来、北極の氷とともに絶滅の危険性が指摘されているホッキョクグマや取り巻く環境問題について考えてもらう」ことを目的に開いた。
当日2回行われたセミナーに、合わせて88人が参加。飼育員による「生育成功確率20%未満とい言われるホッキョクグマの妊娠・出産秘話」、獣医による「地球温暖化がもたらす、ホッキョクグマのいま」、同園と動物の毛について共同研究しているタカラベルモントによる「天王寺動物園のホッキョクグマ イッちゃん・ホウちゃん親子の毛の秘密について」をテーマに、それぞれ話した。
タカラベルモント化粧品研究開発部の荒井佑香さんは「当社が開発した毛髪縦切り技術を使って、ホッキョクグマの毛の中の構造を調べている」と話し、今後の研究は「動物の毛のサンプルからヘアケア、シャンプーやトリートメントに応用できるような新しいメカニズムを発見できれば」とも。