通天閣前の新世界会館(大阪市浪速区恵美須東1)で8月29日、関西大学社会部の学生4人が新世界を研究して「『大阪らしさ』を食べる街」と題した発表会が開かれた。
当日は新世界の商店主など約30人を前に観光メディア社会学ゼミを学ぶ上原志穂さん、木村直哉さん、小山夏子さん、堀川祐也さんが多くの観光客が集まるようになった新世界の研究内容を発表した。
発表内容は、1900~2000年代の新世界は治安の悪さが語られていたが、2006年ごろから串カツ店が観光雑誌に大きく取り上げられて「串カツテーマパーク化」したことや、2007年に閉園した複合商業施設「フェスティバルゲート」、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」との比較、入場者数が伸びている通天閣、観光客が同所を訪れている要因の「大阪らしさ」など。
若手経営者で構成する「新世界援隊」代表の近藤正孝さんは「若い人との意見交換会はこれまでなかった。新世界を研究している学生が発表できる場をこれからも提供していきたい」と話す。