地下鉄・昭和町駅近くの「おおさきや書店」(大阪市阿倍野区昭和町1)が10月13日、1950(昭和25)年から続く歴史に幕を閉じた。
今年休刊した雑誌「大阪人」や同エリアを特集したムック本「天王寺ウォーカー」「阿倍野ウォーカー」の手製ポスターを掲げるなどして工夫を凝らしていた同店。「大阪人」の販売数は、単独店でトップになることもあったという。
閉店当日は、常連客など名残惜しむ人が集まり、売り上げは通常の約3倍を記録。常連客から店主に「今までありがとうございました」と感謝の言葉もあったという。
父親の代を引き継いだ店主の大咲元延さんは「出版不況、電子書籍、自分の年齢などさまざまな理由から10年後のことを考えて閉店を決めた。一言で言えば潮時」と話し、「自分たちが思っている以上に思い入れの深い人がいることにありがたい気持ち」とも。