「第9回 あべの歌舞伎『晴(そら)の会』」の公演、「伊賀越道中双六(いがごえどうちゅうすごろく)」3幕が8月1日~4日、近鉄アート館(大阪市阿倍野区、あべのハルカス近鉄本店ウイング館8階)で上演される。
10周年を迎えた「晴の会」は、1997(平成9)年から6年間開塾した松竹・上方歌舞伎塾第1期生の片岡松十郎さん、片岡千壽さん、片岡千次郎さんを中心に2015(平成27)年結成。同年から、コロナ禍の影響で公演が行われなかった2021年を除き毎年夏に近鉄アート館で3面客席の空間を生かした公演を行っている。
上方の古典歌舞伎「伊賀越道中双六」を発端から大詰めまで改訂したといい、沼津の場面を中心に上演する。監修・指導は片岡仁左衛門さん、演出は上方舞 山村流六世宗家 山村友五郎さん、改訂は亀屋東斎さん(片岡千次郎さんのペンネーム)がそれぞれ担当する。
そのほかの出演者は、片岡當吉郎さん、片岡りき彌さん、中村翫政さん、片岡千太郎さん、片岡佑次郎さん、片岡當史弥さん、中村鴈大さん、片岡愛治郎さん。
6月28日に行われた会見で、片岡松十郎さんは「役柄の沢井股五郎・呉服屋十兵衛は師匠の仁左衛門もやっているので、きっちり教えてもらう」、片岡千壽さんは「この演目は私の師匠、片岡秀太郎(2021年死去)もとても大事にしていた。私が務めるお米という役も秀太郎が大事にしていた。亡くなる10日前に、あべのでいつか沼津をやりたいと電話で話した。秀太郎のお米というのを私が作って、舞台で表現できれば」、片岡千次郎さんは「晴の会で経験したことが力になっている。とにかく成功して、来年の10回記念公演に挑む」とそれぞれ意気込みを話した。
開演時間は各日12時、17時の全8公演。料金は、前売り=8,000円、当日=8,500円、高校生以下=1,000円。