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阿倍野の古書店「大吉堂」が移転へ 店内に「10代のヒミツキチ」を作りたい

大吉堂の店主・戸井律郎さん(移転先の前で)

大吉堂の店主・戸井律郎さん(移転先の前で)

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 阿倍野にある古書店「大吉堂」(大阪市阿倍野区阪南町3)が5月、同店近くに移転オープンする。

古書店「大吉堂」移転先の店内

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 YA(ヤングアダルト)、ライトノベル、児童書など「10代の心(実年齢問わず)を刺激する本」を専門に扱う、全国的にも珍しい同店。遠方からの来店客も多いという。

 店主の戸井律郎さんは、かねて「10代のヒミツキチ(居場所)」を作りたいと、前職の児童館に勤めている頃から考えていたといい、現在の店ではスペースの都合でできなかった「子どもが気軽に過ごせる場所」を作ることを目的に移転する。

 新店舗は1929(昭和4)年に建てられた長屋。1階を土間にした店舗スペースには、誰でも自由に使えるテーブルとイスも用意する。4月15日から、移転に伴う費用、内装設備費などの一部をクラウドファンディングで募る。

 戸井さんは「10代の子たち、特に中学生が目的もなく外で過ごせる場所は少ない。うちの店で時間潰しでもいてもらえたらと思っていたが、いかんせん狭いので。広いところが欲しいと言い続いていたが、今回縁があって移転できることになった」と話した。「同じように店の片隅を街の人に開放してくれる場所が増えたら。店にイス一つ置いて、自由に座れる場所が増えるとすごく生きやすい、呼吸しやすいというか、そういう街になると思う。街全体が居場所になれば」と期待を寄せる。

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