通天閣、3億円かけてリニューアルへ-ビリケンさんも新調

5月に引退する現在のビリケンさん

5月に引退する現在のビリケンさん

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 今年100周年を迎える通天閣(大阪市浪速区恵美須東1)が5月28日、リニューアル工事が終わる予定で鎮座している幸福の神様・ビリケンさんも新調する。

黄金に輝くビリケン堂のイメージ

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 高さ91メートルの展望台(5階)に豊臣秀吉の黄金の茶室とホワイトハウスを織り交ぜてモチーフしたお堂を作り、一回り大きくなった新しいビリケンさんを設置。周りには七福神の像が並ぶ。ビリケンさんと七福神は松久宗琳仏所(京都市中京区)が制作。同塔が所蔵する変わり種ビリケン像約50体も展示。天井には中国神話に登場する四神(しじん)を、床には干支(えと)を、それぞれ描く。

 現在工事中で閉鎖している4階は夜間の集客アップを狙い、夜は天井などにブラックライトに反応する発光インクを使った星空などを描き、幻想的な雰囲気に仕立てる。

 2階は、売店を現在の約1.5倍に拡大し、レジは招き猫神社、展望券売り場は演芸場の切符売り場のイメージにする。新世界・通天閣100周年イベントのキャラクター・キン肉マンのミュージアム、通路には昭和の新世界の街並みをモチーフに装飾する。

 現在は3階に鎮座しているビリケンさんは1980(昭和55)年に復活させた2代目。もともとは、アメリカの女性芸術家が夢で見た人物で、初代通天閣があったルナパーク(遊園地)に登場したが閉園後に行方不明になった。足の裏をかくとご利益あるといわれ、32年の間、多くの人が願い事をしたので足の裏がくぼんでいる。

 現在の通天閣は2代目で1956(昭和31)年に完成。初代は1912(明治45)年7月3日にルナパークと共に建設。1943(昭和18)年に火災で損傷し、解体された。

 「今回のリニューアル費用は3億円」と高井副社長。「展望台はパワーを集約させたパワースポット。(同時期に開業を予定する)東京スカイツリーに高さでは負けるが来場者の満足度は勝ちたい」と意気込む。

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