近畿日本鉄道が9月10日、南大阪線・吉野線で観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」の営業運転を始めた。同日、大阪阿部野橋駅で出発式も開かれた。
「青の交響曲」は、あべのハルカスが建つ大阪阿部野橋駅と桜の名所・吉野山の玄関口となる吉野駅を結ぶ「上質な大人旅」がコンセプトの観光特急。
座席は全てデラックスシートで、ホテルのバーをイメージしたラウンジ車両も備える。定員は65人。外観は落ち着いた濃紺色にゴールドのラインをあしらう。これまで、試運転などで走る様子が鉄道ファンの間で話題になっている。初日の第1便の特急券は販売開始後30秒で完売した
出発式には、近畿日本鉄道の和田林道宜社長、奈良県の松谷幸和副知事、吉野町の北岡篤町長、明日香村の森川裕一村長が出席したほか、ハルカス300のキャラクター「あべのべあ」も登場。ホームに多くの鉄道ファンが訪れた。
和田林社長は「手軽に非日常を感じてほしい。吉野線に行くと日本の原風景みたいなもので気持ちが豊かになる。国内外の方に使っていただけたら」と話す。