大阪芸術大学スカイキャンパス(大阪市阿倍野区、あべのハルカス24階)で11月1日、海難事故に遭った軍艦の遺物や発掘作業時の写真などを展示する「いま、甦る125年前の記憶『エルトゥールル展』」が始まる。主催は大阪芸術大学。
和歌山県串本町大島沖で1890(明治23)年に起きたオスマン帝国(一部が現在のトルコ)の軍艦「エルトゥールル号」の海難事故。500人以上の乗組員が亡くなったが、串本町の町民の救助で69人の命が救われた。このことがきっかけでトルコとの友好関係につながっていることでも知られる。同展では2007年から行われた発掘作業の記録映像、写真、引き上げられた遺物などを展示する。
エルトゥールル号の海難事故の史実を基に製作された日本・トルコ合作映画「海難1890」は12月5日に全国ロードショー。同展でも劇中の小道具、衣装などを展示する。
同キャンパスで10月29日、内覧会が開かれた。同作でメガホンを取り、大阪芸大で映像学科教授も務める田中光敏監督、水中カメラマンの赤木正和さん、エルトゥールル号日本側発掘チーム員らが出席した。
田中監督は「この話(映画)は串本町の町長から映画化してほしいと手紙をいただいて始まった。(同展では)映画の構想と同じ10年かけて撮影、発掘したものを展示している。悲しい海難事故だったが、日本とトルコの友情は125年続いている」と話す。
開催時間は11時~19時。11月2日・9日・16日・24日は休館。入場無料。11月26日まで。