10月1日にリニューアルオープンした天王寺公園(大阪市天王寺区)エントランスエリア(愛称=てんしば)は同3日・4日、初めての週末に多くの来園者でにぎわった。
大阪市はにぎわい創出を目的に同園エントランスエリア(約2万5000平方メートル)と茶臼山北東部エリア(約5400平方メートル)の魅力創造・管理運営事業者を公募し、同園近くの超高層複合ビル「あべのハルカス」(阿倍野区)を運営する近鉄不動産(決定当時は旧近畿日本鉄道、その後事業を承継)を選定した。
近鉄不動産はエントランスエリアに約7000平方メートルの芝生広場を設けたほか、カフェ、子どもの遊び場、コンビニエンスストア、フットサルコートなどを誘致し、同1日にオープン。11月14日にも飲食店3店の開業を予定する。同園は1990年から入園有料だったが、改装工事に入った昨年12月から無料になっている(慶沢園は有料)。
3日・4日は、芝生広場で無料観覧の音楽イベント「Welcomingアベノ・天王寺 『アカペラフェスティバル2015』」を開いた。近鉄などが2012年から推進している「アベノ・天王寺エリア アカペラタウン化計画」の集大成として企画。特に3日はグラミー賞受賞実績のあるアカペラ・グループ「TAKE6」や国内の人気グループが多数出演したこともあり、約5500人(主催者発表)の観客が集まった。
天候に恵まれた両日とも、音楽イベントに多くの観客が集まったほか、多くの家族連れなどが訪れた。芝生広場にレジャーシートを敷き、子どものボール遊びやバドミントンに興じる姿も目立った。
近鉄不動産の能美慎次郎さんは「芝生広場の理想的な使い方をしてもらった。われわれの思いがそのまま出た感じが良かった。アカペラが目的でない家族連れも芝生広場で混然一体となっていた。(10月はさまざまなイベントが開かれるが)11月以降も市民が参加できるイベントを開いていきたい」と話す。
開園時間は7時~22時(店の営業時間は異なる)。入園無料。