通天閣近くの映画館「新世界日活」（大阪市浪速区恵美須東2）が9月30日、閉館する。

新世界日活

　日活映画封切館として1954（昭和29）年に開館した同館。昭和20年代当時は新世界に多くの映画館（12スクリーン）があり、日活の映画スターが舞台あいさつに訪れることも多かったという。1976（昭和51）年に現在の場所に移転してからは日活ロマンポルノ、エクセスポルノを上映してきた。

　9月12日から、「新世界日活・さよなら週間」として日活ロマンポルノ名作を3週連続（各日3作品）で上映する。初日12日は金子修介監督のトークショー（開始時間は15時20分）も行う予定。

　上映作品は、9月12日～18日が「大奥外伝 尼寺淫の門」（1973年 藤井克彦監督、小川節子主演）、「宇能鴻一郎の濡れて打つ」（1984年作 金子修介監督、山本奈津子主演）、「暗室」（1983年作 浦山桐郎監督、木村理恵主演）。9月19日～25日が「やくざ観音 情女仁義」（1973年作 神代辰巳監督、安田のぞみ主演）、「団地妻 昼下りの情事」（1971年作 西村昭五郎監督、白川和子主演）、「トルコ行進曲・夢の城」（1984年作 瀬川昌治監督、奈美悦子主演）。9月26日～30日が「「花芯の刺青 熟れた壺」（1976年9月作 小沼勝監督、谷ナオミ主演）、「花と蛇」（1974年作 小沼勝監督、谷ナオミ主演）、「縄と乳房」（1983年作 小沼勝監督、松川ナミ主演）。

　閉館後は10月から改装工事に入り、演芸や歌謡ショーなどを催す多目的イベントホール「シアター朝日」として12月末ごろにこけら落し公演を予定する。席数は約200席。