お盆行事「万灯供養」が開かれている四天王寺(大阪市天王寺区)で8月12日、11年ぶりとなる「四天王寺さんの盆踊り大会」が開催され、河内家菊水丸さんが登場した。
同寺の盆踊りは、戦後間もなく戦没者への供養を目的に始まり、2003年まで途中で休止もあったが続いていた。今回は同寺を建立したと伝えられる聖徳太子の千四百年ご遠忌(おんき)が2022年に迎えることから、8年間かけて行なうプロジェクトとして復活させた。
菊水丸さんは、プロジェクトの一環で聖徳太子の生誕から10歳までの伝説を歌にした河内音頭の新曲「聖徳太子御一代記 御生誕編」を制作してCDを発売。来年は少年期編も予定し、2022年まで毎年制作するという。
当日は、重要文化財の石舞台を舞台に菊水丸さんが約70分の新曲などを約2時間ぶっ通しで歌い続けた。伴奏の太鼓とギターは亀の池に左右分けて設けた特設ステージで演奏した。約1000人の参加者が池の周りを回りながら踊ったほか、見物人も多く訪れた。歌い終わると参加者から「菊水丸日本一」の声や大きな拍手が送られた。
同寺の瀧藤尊淳執事長は「来年は2日間開催で、もっと華やかにしたい」、菊水丸さんは「11年前と違い、その間に大病を患って克服した。(2時間歌っても)まだまだやれる体力があるので自信になった。来年に向けての楽しみができた」とそれぞれ話した。