あべの経済新聞

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阿倍野で開業4日前のベーカリーが延焼 父の夢を娘3人が「諦めない」

火災にあった当日夜に開業を諦めないと誓った(提供写真)

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 大阪メトロ谷町線・阿倍野駅近くで5月9日にオープンする予定だったベーカリー「ブーランジェリーShow」が、5月5日に起きた隣の飲食店が出火原因の火事で同所での開業を断念した。

オープンする予定だったベーカリー「ブーランジェリーShow」の前で取材に応じた3姉妹

 同店のオーナー川端正悟さん(58)はパン職人で38年のキャリア。西宮市ではフランチャイズ契約でベーカリーを14年経営していたが、娘3人と一緒に思い通りの店を作ろうと、長女の高田舞美さんが住んでいる近くの阿倍野で開業することを決めたという。舞美さんは「父一人だったら独立に踏み出せなかったと思う。6年前に母が亡くなったことで父の気分が沈みがちだった。心機一転頑張ろうと背中を押した」と話す。

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 半年ほど前から準備した同店は生クリームを使用したクリーミーでリッチな味わいが特徴の「プレミアム贅沢(ぜいたく)生食パン」が目玉商品で、「ぜいたくする幸せ」をコンセプトに自家製天然酵母や季節のフルーツをふんだんに使ったパンを提供する店になるはずだった。

 大きい炎が上がって周囲が騒然となった火事の原因は、隣の飲食店の従業員が油を火にかけたまま外出したのが原因だった。木造2階建ての連棟で、消火後も建物が崩壊の恐れがあるほど損傷して、周囲は立ち入り禁止となった。

 建物が使えなくなったことから賃貸借契約は終了。3,000万円ほど借りて準備していたが、掛けている保険で下りるのが100万円程度にしかならないという。今回の件で正悟さんはショックを受けているが、火事にあった当日に父と娘3人が集まり、再び開業することを誓ったという。

 火事にあった日から同店のインスタグラムに、地域の人からの多くの励ましの言葉が寄せられたこともあり、阿倍野で再び物件を探そうと決めた。メッセージには、姉妹がよく知らなかったクラウドファンティングの勧めもあったという。

 5月29日からは10月3日の開業を目指して、クラウドファンディングでの支援を募る。目標金額は1,000万円でプレオープン招待状、商品券などのリターンを用意する。

 現在は店長を務める予定だった川端麗奈さん(三女)と、川端優里さん(次女)は父の知り合いのベーカリーで修業して、開業に向けて備えている。

 同店のホームページには、「無事開店となった折には、皆さまへ日本一のパンをお届けすることをお約束いたします」とのメッセ―ジがつづられている。

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