阪堺電車・恵美須町駅で4 月22日、車内に和歌山県の木材(紀州材)を使った貸し切り電車仕様の車両「ウットラム紀州号」の出発式と内覧会が開かれた。
同車は、大阪唯一の路面電車を走らせる阪堺電気軌道(大阪市住吉区)が貸し切りイベント電車の利用促進を目的に大阪木材青年経営者協議会と検討し、和歌山県が実施している「紀州材プロモーション事業」で採択されて実現した。紀州材は昨年5月、天王寺駅前のグルメビル「新宿ごちそうビル」前に設置された憩いの場にも使用された。
ヘッドプレートや車内で使うテーブル、ビールサーバーなどを置くバーカウンターなどに紀州産木材を使用。現役最古の車両「モ161号車」と標準車両「モ701号車」の2形式に着脱式で設置できる。
阪堺電車の貸し切りは恵美須町~浜寺駅前、天王寺駅前~浜寺駅前がモデルルートで、所要時間は約2時間10分。年間約200回の利用があるという。
「ウットラム」は、紀州木材の「ウッド」と路面電車の「トラム」を合わせた造語。当面の間、旅行会社などが企画・実施するツアーのみの運行となる。