地下鉄御堂筋線・天王寺駅構内で4月18日、大阪市営地下鉄初の商業施設「ekimo(エキモ)天王寺」が開業し、オープニングセレモニーも行われた。
大阪市交通局が御堂筋線の天王寺駅・なんば駅・梅田駅の大規模改修に伴い開設した第1弾。2010年に運営管理者を募集し、外部の有識者による審査会で南海商事(大阪市中央区)と東急不動産(東京都渋谷区)を選定した。同局は約56億円を投じ、使用料など年間8億6,400万円(天王寺は2億7,200万円)の収入を見込む。共通名称の「ekimo」は、「駅」という単語に「もっと」「more」の意味を持たせた「も」を付けた。コンセプトは「街のサポートステーション」。
WESTゾーン(西改札前)に9店、EASTゾーン(東改札前)に2店の計11店で構成し、9店が阿倍野・天王寺エリア初出店。入り口に同施設のシンボルとして、同局が一般募集していた笑顔写真350人分を映し出すデジタル時計「ekimo時計」を設置。テナント構成は服飾雑貨が中心。面積は624平方メートル。売り上げは年商18億円を目標に据える。
テナントは以下の通り。WESTゾーン=「デイリーラシット」「ロペピクニック パサージュ」(服飾雑貨・生活雑貨)、「ピンクレモンツリー」(アクセサリー・服飾雑貨)、「ラリン」(コスメ)、「アース ミュージック&エコロジー プレミアム ストア」「ディスコートプティ」(ファッション・服飾雑貨)、「ココカラファイン」(ドラッグストア)、「青山フラワーマーケット」(フラワーショップ)、「フレッシュベーカリー神戸屋」(ベーカリー)、EASTゾーン=「アンスリー」(コンビニエンスストア)と「リュッカ」(アクセサリー・服飾雑貨)。
天王寺駅の乗降客数は1日あたり約25万人(2011年度実績)。2014年春に全面開業を予定する日本一高いビル「あべのハルカス」の玄関口にもなり、周辺にはJR天王寺駅の駅ビル「天王寺ミオ」、2011年に開業した大型商業施設「あべのキューズタウン」などが立つ。
セレモニーでは、大阪市交通局・藤本昌信局長や南海商事、東急不動産、地元関係者らが出席し、テープカットやekimo時計の点灯式などが行われた。全店でオープン記念の特典を用意していたこともあり、それぞれの店に行列ができていた。
藤本局長は「駅ナカの開発は10年以上前から取り組んでいた。エキモ1号店を皮切りに、いい空間を提供したい。御堂筋線を活気あふれる沿線にしたい」と話す。
営業時間は10時~22時(一部除く)。今年10月、なんば駅に「ekimoなんば」、2014年4月、梅田駅に「ekimo梅田」も、それぞれ開業を予定する。