通天閣(大阪市浪速区恵美須東1)展望台で3月28日、大阪ハイテクノロジー専門学校(淀川区)の学生が制作した「しゃべるビリケンさん」が披露された。
しゃべるビリケンさんは、通天閣が昨年7月に100周年を迎えたのを記念して、同校と共同企画しロボット学科の学生・風林優之さんと河野智明さんが制作。新世界の基となった遊園地「ルナパーク」で展示され、閉園時に行方不明になった初代ビリケンさんの資料を基に設計した。
制作したビリケンさんはタッチセンサーを搭載し、足の裏を触ると「もっと足の裏かいてや、何でも願い事聞きまっせ・・・」など3パターンのせりふを話す。通天閣を運営する通天閣観光の西上雅章社長がビリケンさんの声と原稿を担当。ビリケンさんを置く台座は昨年、新世界・通天閣と共に100周年を迎えて連携を深める奈良県・黒滝村の吉野(よしの)杉を使用した。
幸福の神様ビリケンさんは、昨年5月に32年間展望台に鎮座していた2代目から3代目に交代。10月には3代目に納入する金箔(きんぱく)で覆われた「ビリ金さん」も制作した。
西上社長は「学生が作ると聞いてあまり期待していなかったが、実物を見るととても出来がよかった。新しいビリケンさんに頑張ってもらって、通天閣から元気を皆さんに与えたい」と話す。制作した2人は「通天閣に訪れた人が触って楽しんでくれたら」と期待を寄せる。
しゃべるビリケンさんは同校が通天閣に寄贈し、展望台に展示する。