新世界・通天閣近くの串かつ店「横綱 通天閣店」(大阪市浪速区恵美須東3)前に4月1日、「立ちビリケン像」が設けられた。
通天閣の展望台に鎮座している幸福の神様ビリケンさんは、1908(明治41)年にアメリカの女性芸術家が夢で見た神様がモデル。足を突き出して座っている姿が特徴で、足の裏をなでると幸運が訪れるといわれている。10年ほど前から、通天閣周辺の串かつ店の店頭にもさまざまなビリケン像が置かれるようになり、観光客の記念撮影スポットになっている。
今回登場した立ちビリケン像は台座も含めた高さが約3メートル10センチと巨大なもの。右手で大きくガッツポースする姿で店名の「横綱」にちなみ、まわし姿の力士風に仕上げた。
同像をデザインしたのは京都立ちビリケン工房・代表の稲岡博さん。東日本大震災の発生時に稲岡さんの友人がビリケン像に向かって「こんな時に座っていてどないするねん。神様が立ち上がらな」と話しかけたのをきっかけに考案。これまでさまざまな立ちビリケン像を手掛け、被災地に寄贈するなどの活動を続けている。
新世界串かつ振興会の広報担当者は「新世界、大阪を盛り上げたいとの思いから制作を依頼した」。稲岡さんは「立ちビリケンが大阪を元気にしてほしい」と期待を込める。