辻調グループ(大阪市阿倍野区)の辻製菓専門学校(同)で10月22日、ネスレ日本(神戸市)のチョコレート「キットカット」のアイデアを同校の学生に募集した最終審査が行われた。
西武池袋店で1月に世界初の「キットカット」のスイーツ専門店として開店し、10月29日に松坂屋名古屋店のオープンを控える「キットカット ショコラトリー」。同店の商品開発に学生のアイデアを募集する産学連携のプロジェクトを7月に始めた。
学生から32作品のアイデアが集まり、13作品(10人)が一次選考を通過。当日は、学生がコンセプト、価格などを、それぞれ約3分間でプレゼンした。同校卒業生でもあり、「ル パティシエ タカギ」のオーナーシェフで「キットカット ショコラトリー」を監修した高木康政さんらが審査員を務め、試食も行った。
最終的に選ばれた学生は(カッコ内はキットカットの商品名)、石川祐菜さん(ハチミツ味噌)、上村紗里奈さん(チェリーボンボン)、神尾紗代子さん(ブール)、佐藤瞳さん(ベジー トマト&ライム)、西岡陽美さん(ピスターシュ)、西田愛さん(トリュフ キャラメルサレ)の計6人(作品)。
高木さんは「思考錯誤したことがこれからの経験につながると思う。キットカットの参考になるものがたくさんあった。(学生は)発想力が豊かで壁がない。頭が柔軟。われわれは頭が堅くなっている。こういう刺激的なことは大きくしていきたい」と話し、作品についての感想も述べた。
ネスレ日本・キットカットマーケティング部の槇亮次さんは「これから商品化に向けて、原材料が調達できるかなどを検証していく。もともと何作品選ぶとは決めてなかったが、思っていたより良い作品が多かった。検証次第でいくつできるかわからないが、来年の辻調フェスティバル(毎年春に開催)でお披露目できれば」と話す。