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阪堺電車、現役最古の1両が引退-保育園に譲渡で深夜の搬送

クレーンで持ち上がる「モ161形車」

クレーンで持ち上がる「モ161形車」

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 大阪唯一の路面電車を運行している阪堺電気軌道(阪堺電車)で80年以上親しまれた現役最古「モ161形車」の1両(172号)が9月30日、引退した。10月4 日、譲渡先の保育園に搬送された。

「モ161形車」が保育園に到着

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 「モ161形車」は1930年ごろ製造で定期運行している車両としては国内で現役最古。レトロな雰囲気が人気で撮影する鉄道ファンも多い。同社では最大で15車両保有していたが今回の廃車で7両となった。

 引退した172号は、搬送費を負担した「めぐむ保育園」(東住吉区)に譲渡。グラウンドにレールも引くなどして車両の受け入れを準備した。同園の岡田理事長は「地域の活性化と園児に電車に乗るマナーを教えればと思った。路面電車は(1980年に廃止された)南海平野線を通勤で使っていたので思い入れがあった」と話す。

 18トンもある車両の搬送は終電後の深夜、我孫子道車庫(住吉区)から妙国寺前(堺市)まで別の車両でけん引し、クレーンでトレーラーに載せて搬送。同園に着いたのは車庫を出発してから約5時間後の明け方5時すぎだった。妙国寺前に鉄道ファン約50人が集まり、保育園にも地元の人が集まって歓迎ムードだった。

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