天王寺公園(大阪市天王寺区茶臼山町)内の茶臼山で9月9日、大坂の陣400年記念モニュメントとして設置した「大坂の陣茶臼山史跡碑」が披露された。
大坂の陣は冬の陣(1614年)と夏の陣(1615年)に起きた徳川家と豊臣家の合戦。茶臼山は戦いの舞台の一つで、冬の陣では徳川家康、夏の陣では真田幸村が本陣を構えた。今年から来年にかけて400年を迎えることから、大阪府・市などが連携して「大坂の陣400年天下一祭」と題してさまざまなプログラムを展開する。
史跡碑は同園近くの一心寺(同区逢坂2)が寄贈。コンクリート製の床面上に、波型に彫り出された石(高さは最高で2.5メートル、総重量は約10トン)を正面に見せ、さらにその上に碑文を刻んだ大きな円形の石を載せた。「沸騰する波型」のイメージで「群雄割拠」を象徴し、その上部の大きな円形の碑は、「群雄割拠」から統一が実現され「天下泰平」につながるということを象徴しているという。茶臼山(古墳)が大阪府指定史跡のため、地下を掘削しないよう横長の形状にした。
当日は一心寺から天王寺動物公園事務所に目録が贈られ、大阪市・橋下徹市長の代理で同園事務所から同寺に感謝状が贈られた。同寺の長老・高口恭行さんは「大坂の陣を代表する史跡の茶臼山がより明確に認識され、歴史散歩する方々にこの史跡碑が大坂の陣を想起する追体験の手掛かりとなることを心から念願する」と話した。