今年から来年にかけて大坂の陣400年記念イベント「天王寺 真田幸村博」を展開する天王寺区は昨年10月から、同区の真田山地域にあったとされる「真田丸」をジオラマで再現するプロジェクトを行っている。
幸村博は、今年が大坂冬の陣、来年が大坂夏の陣から共に400年を迎えることを記念して展開。戦場となった「真田丸」や幸村が最期を遂げたと伝わる安居神社などゆかりの場所が多い。真田山公園で11月1日・2日(冬の陣)と来年5月ごろ(夏の陣)にコアイベント、天王寺公園で11月ごろにファイナルイベントを予定。天王寺公園で5月4日、プレイベントが開かれて戦国武将に扮(ふん)した約80人が登場したほか、戦国ゲームのブース出店などで盛り上がった。
幸村が大坂の陣に備えて築いた出城「真田丸」を再現するジオラマは、幸村博の開催に寄附金を募る「ふるさと寄附金」対象の「六文銭ファンド」の一部を使って制作する。規模の目安は制作費300万円で1畳サイズ、500万円で2畳サイズなどで、寄附金額に応じて決まるという。ジオラマを幸村博の中で公開する予定で、設置場所は規模に応じて検討する。
NHKが5月12日、2016年の大河ドラマを、真田幸村が主人公で三谷幸喜さんが脚本を担当する「真田丸」と発表。同区では一層の盛り上がりを期待している。
同区の水谷翔太区長は「幸村ゆかりの自治体は複数あるが、真田丸があったのは天王寺区だけ。真田丸をタイトルにしてくれて本当にうれしい」と話し、「16年の放映に向けて、真田丸復元、幸村博と取り組みを進め、全国に『真田のまち 天王寺』をPRしていきたい」と意気込む。