大阪唯一の路面電車を運行する阪堺電気軌道の我孫子道車庫で2月15日、低床式車両「堺トラム」の2編成目となるカラーデザイン「紫おん」の完成披露式が開かれた。
堺トラムは昨年8月、1編成目となるカラーデザイン「茶ちゃ」が我孫子道~浜寺駅前間で運行を開始。乗降口床の高さが35センチで既存車より30~40センチ低く、車いすやベビーカーも乗降しやすい仕様。乗降定員は76人(座席数27)。堺トラムは堺市(堺市公共交通活性化促進基金の寄付含む)が3分2、国が残り3分の1の割合で負担して導入した。計3編成の運行を予定している。
2編成目となる「紫おん」は、ボディに紫、シャンパンゴールドなどでカラーデザイン。名称は一般応募で寄せられたの424件から選ばれた。堺市出身の歌人・与謝野晶子が好んだ紫色や市の花ハナショウブの紫色を表現している。
堺トラムは「紫おん」が運行開始する3月1日、浜寺駅前~天王寺駅前間でも運行を始める。併せて、ダイヤ改正も実施。天王寺駅前の前にある日本一高いビル「あべのハルカス」が3月7日にグランドオープンするのに合わせた。
当日は、堺市の竹山修身市長、阪堺電気軌道の山本拓郎社長、未来へつなごう!堺ちん電の会の堀畑好秀会長らが出席。紫おん車内で記念撮影なども行ったほか、ちん電の会会員向けに天王寺駅前まで運行する試乗会も行った。
竹山市長は「前回より多くの寄付が集まった。阪堺線がこれだけ愛されていることだと思う。我々と阪堺がそういった人達の思いに応えないといけない」と話した。