通天閣(大阪市浪速区恵美須東1)のネオンが6月21日、環境省が実施するキャンペーン「ライトダウンジャパン2012」の一環で消灯した。
同キャンペーンは、2003年より地球温暖化防止のため、夏至の6月21日と七夕の7月7日にライトアップ施設の消灯を呼び掛かけ、夏至と七夕までの期間を特別啓発期間としている。通天閣を運営する通天閣観光(同)とネオン広告のスポンサー・日立製作所(東京都千代田区)が趣旨に賛同し、毎年参加している。今夏は、啓発期間以外にも関西圏の電力不足が懸念されていることから、9月7日まで完全消灯または部分消灯を実施する。
部分消灯は、大時計と最上部の天気予報部分などは点灯し、看板とライトアップ照明を消灯するもの。新世界の商店主で天気予報は通天閣を見上げて確認する人も多い。
同ネオンは、昨年10月にLEDにリニューアル。ネオン管総本数1940本、LED総数1万9650個で広告のサイズは横幅約5.2メートル、高さ約45メートル。消費電力量はリニューアル前と比べて約半分になっているといい、季節ごとに6色で展開する。通常時の点灯時間は日没の10分前から23時30分。
日立製作所がネオンを掲出したのは、通天閣(現在の2代目)が開業した翌年の1957(昭和32)年までさかのぼる。当時の幹部が「家電をやる以上は、家電発祥の地である大阪に日立を示したい」との強い意向から、賃貸借契約を締結し設置された。
7月2日までと同7日に完全消灯。同4日~9月7日は部分消灯を行う(予定)。7月3日の新世界・通天閣の誕生100周年記念日は特別に通常点灯する。