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文の里商店街ポスター展の総選挙-グランプリは制作中に閉店した店に

文の里商店街の店主と電通関西支社のクリエーターら

文の里商店街の店主と電通関西支社のクリエーターら

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 大阪商工会議所で2月12日、「商店街フォーラム・大阪」が開かれ、昨年11月9日~12月31日に実施した「文の里商店街ポスター総選挙」の表彰式も行われた。

さまざまなPRポスターが並ぶ文の里商店街

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 文の里商店街(阿倍野区)の活性化を目的に電通関西支社(北区)の若手クリエーター約60人がボランティアで研修も兼ねて52店のPRポスター約200枚を制作。もともとは通天閣近くの新世界市場で同社のコピーライター日下慶太さんがポスター展を開き、ユニークな作品が話題になったことが昨年の商店街フォーラムで事例として紹介された。他の商店街からも依頼があり、大阪商工会議所と日下さんらが次の実施先として意欲的な文の里商店街を選んだ。

 文の里商店街では8月28日から店頭などにPRポスターを掲示し、11月9日から商店街とネットで投票を受け付ける総選挙を実施した。投票総数は6709票(投票用紙6338票、ネット投票371票)。最多得票のグランプリ(キャッチコピー賞も)は同社のデザイナー瀧上陽一さんとコピーライター前田将多さんが手掛けた、ポスター制作中の7月23日に高齢を理由に閉店した大嶋漬物店の作品。店主が店頭に立つ姿に「ポスター? はよ作ってや。死ぬで。」と書かれた作品など3パターンを制作した。ほか、準グランプリ、大阪商工会議所会頭賞・流通活性化委員長賞、グラフィック賞が選ばれた。

 当日は、日下さんが壇上で「文の里商店街にメディアが43社も来て明らかに来客も増えた。鹿児島でもフリーのデザイナー12人がポスター展を開くなど波及している」と話し、ポスター展を開いた2つの商店街を比較した共通点で「商店主のやる気がアップ」したことを挙げた。

 同商店街の江藤明理事長は「商店街にポスターはまだ貼ってあるので見に来てほしい」と話し、「若手と年配が共に商店街のために力を込めて頑張っていきたい」と意気込む。

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