通天閣(大阪市浪速区恵美須東1)で10月28日、展望台に鎮座している幸福の神様ビリケンさんの中に納入する金のビリケンさんが公開される。
金のビリケンさんは高さ約22センチの小型のもので、全身が金箔(きんぱく)で覆われている。ビリケンさんはひび割れ防止もあって中が空洞で、胎内仏から思いついたという。名前も決まっており、公開日に発表する。ビリケンさんの足の裏をかくとご利益あるといわれているが、金のビリケンさんは金箔がはがれる恐れもあり、公開期間中はガラスケースで展示する。
現在、展望台に鎮座しているビリケンさんは今年5月に新調された3代目。初代は100年前に開業した新世界の基になる遊園地「ルナパーク」の閉園時に行方不明。2代目は同塔のオフィシャルバンド「通天交響楽団」のメンバーとしてライブ会場などに帯同している。今年7月に100周年(初代から)を迎えたことを記念して、展望台も豊臣秀吉が造らせた金の茶室をイメージして黄金色にリニューアルした。
公開日の10月28日は現在の2代目通天閣が1956(昭和31)年に開業した記念日。11月4日までビリケンさんの横で公開し、その後に納入予定。翌年からも開業日ごろに公開するという。
同塔を運営する通天閣観光の西上雅章社長は「これでご利益も2倍になる」とほほ笑む。